新潮読書クラブ 『痴人の愛』を石田衣良さんと読む



こんにちは。初めまして。起きていますか。

21歳女子大生。本が好き。
人は好きだけど、友達を数でいえば極少ない。いつのまにか妄想してる。そしてそれをSNSに垂れ流してはなんともいえない満足感を得て安心して眠りにつく人。
高校のときにお付き合いしていた男の子には「昔と今のイメージが違う。根は良い人かもしれないけど、表面が糞だよね。」とバッサリ言われた経験がある。
今日は、バイトに寝坊して遅刻しました。

簡単ではありますが、自己紹介は以上です。



ブログを書こう書こう作ろう作ろうと思っているうちに何日か過ぎてしまった。
ツイッターは約4年と、細く長く続けているものの、タイムライン同様、私の頭のなかからもすぐに流れていってしまうような気がして、ブログを作ることに。
文字数やファボ数を気にしないで、文章を書くのは久々でありまして、今、ラベンダー色のぬるくなった湯船に浸かりながら、今日のことを思い返しているうちに、「あ…、書こ。」と思い起こし、遂に行動。


今日は、新潮社主催の読書会に参加してきた。ときの作家と共に名作を読む、という趣旨のもと、今回は、石田衣良さんと『痴人の愛谷崎潤一郎著 を読む。

会場は、新潮社に隣接されている、ラカグという倉庫を改築した建物の二階。
一面ではないが、上品なガラス張りで風通しの良さというか、すっかり暗くなった空の静けさや、人の呼吸を感じることが出来て、雰囲気の良い場所であった。あと駅からもの凄く近い。


さて、約1時間半、イラ節を聞いてきたのだけど、シンプルに言って、とても楽しかった。

トークの随所に見られる大人の余裕というか深み?お茶目な感じが、石田さんの魅力だと思うし、引き込まれた。

色気と教養は比例すると思う。本来、人間は、多くの異性を獲得するために勉強や読書といった教養を身につけるのかなあ、とこじつけたくなる。本能だしね。
まあ尤もいくら教養をつけようと、気の利いた話し方が出来なければ軽い本末転倒を起こすのだけど。 

序盤に、石田さんが「不景気なときには、お金もないしじっくり本でも読むのが良いですね〜」とおっしゃっていて、「(そうだ、そうだ!)」と頷く。

谷崎潤一郎というのは、作家としてはエリートコースを歩んだマゾで変態なおじさんである。
「女性にかしづかれたい、女性を仰ぎ見たい」と、女性を崇高しずぎて女神化させる一方で、その女神になにかが足りないと感じるや否や習い事をさせたり言葉を荒げたりする。
痴人の愛』の譲治も、ナオミに対してこのような態度とってますよね。
教養 = 色気 説が濃厚になってきた気がする。
石田さんは、「圧倒的に貴族な考えであるが、女性の下にかしづくことを楽しみたい。」と。
まさに、これが「性癖」というものなのでしょうね。普段の顔からは想像も出来ない面が現れるからこそ、「性癖」。大谷崎と呼ばれている人だけど、どこまでも男性だったんだなあ、と。

当時、自然主義が主流であり、関東大震災の翌年に発行された『痴人の愛』。
日本中が震撼しているときに、ありのままマゾな性癖を曝け出す。そんでもって文章が天才的にうまい。最高です。


うちのゼミのおじいちゃん先生がよく、「古典から恋愛術や男女の気持ちを学んで、今後に活かせ!」とおっしゃるのですが、石田さんもそんなようなことおっしゃっていた。
私は中学生のときに覚えた百人一首で、「今も昔も全く変わらないじゃん!」と気がついてから、古典も小説もぐ〜んっと面白く感じるようになったような気がする。
やっぱり、昔の人も今の人も、人間的に通ずるものが多いんだな、恋愛って。(千葉県・21歳・女性)


初記事、ということで気合いいれたわけでもなく、一重にイベントが楽しかったので、わりと長くなってしまったので、ここらで寝ようと思います。


まとめとして、
「堂々とした変態は強い( = 立派でなければ、という思いは人を滅ぼす) 」
という石田さんの言葉をお借りして、締めます。

おやすみなさい。